幼なじみの執事

突然の怒り



────────
─────…



「おめでとう」



「ありがと」




カジュアルなイタリアンレストランの予約席は、奥の方で個室っぽくなってて、とても静かだった。




「行きたい大学に行けて良かったね」




車で来たから飲めない春日部さんは炭酸水のグラスを片手に、嬉しそうに微笑んだ。




「やっと解放される。しばらく勉強したくないよ」




「ハハハッ、大学行くまではゆっくりしなよ。
葵衣ちゃんの行きたいとこ、僕がどこへでも連れてってあげる」





「うん」




時間が経つのは思ったよりも早くて、あっという間に年を越し受験を迎え、その合格発表が昨日だった。




< 113 / 180 >

この作品をシェア

pagetop