幼なじみの執事
少し離れた角を曲がったところで話してるみたいで、あたしからは姿は見えなかった。
それでも静かな夜に、ボソボソと話してる様子だけは伝わってくる。
何を話してるのか、気になってしょうがない……
それでも我慢してその場で待っていると、突然怒鳴り声が辺りに響いた。
「本当のこと言えよ!!」
絢斗?!
驚いて2人のところへ走っていくと、絢斗が春日部さんの胸ぐらをつかんでいた。
「何してんの?!止めてよ!」
あたしの声に絢斗はその手をバッと離すと、春日部さんは体勢を崩してその場に座り込んだ。