幼なじみの執事
夕方に春日部さんから連絡があって、あたしはパパの会社へと向かった。
迎えに行くと言われたけど、なんだか待ってるのがイヤだったから……
「はぁ…」
さっきから何度ため息をついただろ。
絢斗の春日部さんに対する態度が、誤解であって欲しいけれど
本当は春日部さんと話すのが、怖かった。
あの優しい彼にいったい何があるのか想像がつかなくて、不安が胸中を覆っていた。
あれからやっぱり絢斗からは、全く電話もメールも来なくて
それが更に、あたしの気持ちを不安定にさせた。