幼なじみの執事


「話って、昨日の幼なじみの彼とのこと…?」




その問いかけに、あたしは心に決めてきた問いかけで返した。




「別れてってあたしが言ったら……どうする?」




あたしを見ていたはずの彼の視線は宙を舞い、自分の組んだ足先へと移った。




「全部、聞いたんだろ?」




絢斗からってことだよね?


あたしがとっさに答えたのは……


「うん」という嘘の返事だった。





えっ…?!春日部さん?



その瞬間に、春日部さんの目の色が無くなっていく感じがして

背筋にゾクッと寒気が走った。




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