幼なじみの執事
「おーい、葵衣ちゃん?!イッちゃってんの?」
からかうように、あたしの頬を手の甲で、軽くペチペチと叩いた。
「止めてよ!!」
力一杯払いのけると、バシッと大きな音がした。
「…ってぇな!何すんだよ」
「それはこっちのセリフだし!最っ低!!」
「何とでも言えば?オレは今週いっぱいで会社辞めるから」
「えっ…?!」
「今日の葵衣ちゃんの出方次第で決めようと思ってたけど、今決まったわ」
余裕の笑みを浮かべる春日部さんに、徐々に怒りが込み上げてくる。