幼なじみの執事
「今日は自由登校だし、サボるか」
明るくそう言った仁に、朱里も「そうだね」とあたしを見た。
コクンと小さく頷く。
「よし!そうと決まったら、カラオケだぁ」
そう手を上げた仁に、朱里が眉間にシワを寄せて「またぁ〜?」と言った。
「いいじゃん!カラオケで大きな声出したら、嫌なことも吹っ飛ぶから」
「そんなこと言って、仁が歌いたいだけじゃん」
そんな2人の様子に、思わずプッと笑いが洩れた。