幼なじみの執事


「でも、そんなのも今日で終わり……

ずっと言えずにいたから苦しくて…でもちゃんと言えた。

だからもう忘れるから……絢斗も忘れて」




下を向いたあたしは、足元のコンクリートの一点を見つめる。



ここで泣いてしまったら、絢斗が困るよ?


そう自分に言い聞かせ、痛いくらいに下唇を噛んで我慢した。




「もういいから……帰ってい…」





え……?!


な…に……?




< 167 / 180 >

この作品をシェア

pagetop