幼なじみの執事
坂城 葵衣(さかき あおい)
坂城グループ社長の一人娘
それがあたし。
絢斗との出会いは、あたしが6歳のときだった……
「神影、遊んで」
パパの執事の神影は優しくって面白くて、いつもあたしの遊び相手になってくれていた。
その日もパパとどこからか帰ってきた神影に、駆け寄っていった。
すると神影の後ろから、男の子がひょこっと顔を出した。
えっ?誰……?!
「葵衣様、わたくしの息子の絢斗です。仲良くしてやって下さい」
神影の…子供?
驚いてるあたしに、パパがしゃがんで話しかけてきた。
「実はな葵衣、神影が住んでるとこに一緒に絢斗くんも住むことになったんだ」
神影は住み込みで、同じ敷地内の建物で生活していた。
すぐ近くに奥さんと子供が生活していて、パパから休みをもらうと会いに行ってたのは知ってた。