幼なじみの執事
そう…今日はパパもママもいる。
恒例のホームパーティが行われるからだ。
パパやママの友人や職場の人たちを招いて、あたしの小さな頃から定期的にやっていた。
絢斗も朝から忙しく準備に追われている。
ホントはホームパーティなんて苦手だけど、すっかり慣れてしまって愛想笑いもお手のもの。
「じゃ葵衣、準備終わったら降りてきてね」
鏡越しにママを見送り、再び髪をセットし始めた。
こんなパーティも、実際の目的は分かってる。
パパはあたしを、会社の人たちに馴染ませておきたいんだ。
こういうときに
つくづく運命というものを感じたりする。