幼なじみの執事
頻繁に会っていた春日部さんに、本格的に告白されたのは5日前のこと。
送ってもらい彼の車から降りようとしたときに「待って」と腕を掴まれた。
あたしが不思議そうに首をかしげると、意を決したように彼は話し始めた。
「もう、我慢できないんだ……僕の気持ち分かってると思うけど、ちゃんと言ったことなかったよね?」
彼の眼差しが強くて、胸がうるさく音を立てていた。
「君が…好きなんだ。社長のお嬢さんだとか関係なく、葵衣ちゃんのことが好きなんだ。
つき合って…くれないか?」
楽になりたかった……
「…うん」
「えっ?!うんって…つき合ってくれるの?」
頷くと春日部さんは子供のように、はしゃぎだした。