幼なじみの執事
「やった…めちゃくちゃ嬉しい!なんか信じらんないよ」
あまりにも嬉しそうな春日部さんに釣られて、あたしまで笑顔になった。
こんなに好きでいてくれる人といた方が、あたしは幸せなんだと
何度も何度も、無意識に自分に言い聞かせては……
「あたしは葵衣が決めたことだから、何も言わない。ただ悩んだりしたら、話してね」
朱里の優しさが嬉しくて、仁のあたしのことを考えてくれる気持ちが痛くて…
瞳には涙が溜まっていた。