End of the Love 【短】
あれから定期的に続いている私たちの関係

毎週水曜
彼のバイト終わりを待ちそのままアパートへと向かう


部屋に入った瞬間
彼は私を求め
私も彼を求める




「俺さ夕陽がサークルに入ってきた時から、お前のことすげぇ気になってたんだよ。
知ってた?」


甘い甘いその声に、ふいに胸が苦しくなる


「だから梨絵とも付き合った。
夕陽の気を引くためにね」


そう言って意地悪く笑った彼に
私の心は躍らされている

そんな本当か嘘かも分からない言葉たちに
私は縛り付けられているんだ




周りをよく見渡すと
至る所にある梨絵さんの私物

見ないように
見えないように
そう思うけれど
どうしても目に入ってしまうの


「…夕陽?」


不思議そうに潤んだ瞳を向ける彼に
途端に緩む涙腺


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