End of the Love 【短】
日常の中に小さな変化

私に“彼氏”という存在ができた
サークル内で同じ学年の英人

明るくて優しくて
そして何より竜治のことを慕っていた




「ねぇ…竜治?
私に彼氏ができた時どう思った?」


ふいにベッドの横にいる彼に尋ねてみる

この時の私は卒業間近の彼に
それほど多くのものを望んではいなかった


「そりゃぁ嫌だったけど…
俺にそこまで言う資格はないから」


そう言って自嘲気味に笑う彼に
諦めともつく溜息が自然と漏れる

現に私に彼氏ができても
私たちはこの関係をやめることはしなかった


お互いもう離れることはできない
どこかでそう感じていたのかもしれない




「なぁ夕陽…」




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