End of the Love 【短】
「夕陽。
携帯、着信鳴ってるよ」


「あぁ…
本当だ」


そう言ってディスプレイを覗くと
そこには愛しいあなたの名前

そっとリビングを離れ寝室に向かう


「もしもし?」


「あっ。夕陽?
今大丈夫?」


「うん。
私も今連絡しようかと思ってたところ」


「まじ?
じゃぁ今日会えるよな?」


この少し強引なところや
何となく子供っぽいところは
何年経っても変わらない


「…うん。
会いたい」


「じゃぁいつもの場所で」




愛しいあなたの声

私たちはあれから何年たっても
どう頑張ったって

離れることができなかった


お互い
少なからず努力はしたと思う

それでも
私たちは会わずにはいられなかったんだ





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