チョコ★キス
仲直りのキスはチョコの味
「じゃ、じゃあ、女の子からのお菓子、どうするの?」
「父さんとかにあげるよ。甘党だし」
「お返しは?」
「『あげられない』って言う。まりあがいるから」
「え…」
祐太の言葉に驚いて、恥ずかしくて下を向いていた顔を上げる。
すると、いつの間にか祐太は私の近くにいて、顔と顔の間はすごく狭かった。
「私たち付き合ってるって、言うの…?」
「だって、女の子たちはきっと知らないから、俺にチョコ渡して来るんだよ?」
「うん…」
「だったら、言った方が良いでしょ?それで、まりあも悲しくさせちゃったわけだし」
「それは祐太が断ってくれれば――」
「だから俺は、まりあから言ってくれるのを待ってたの!」
「…」
この人、天然Sだ!
私にそういう言葉言わせたくて、わざと女の子からお菓子もらってたんだ!