HANDS

「それ…どこに――」

リュウの言葉を聞きながら、もう一度まじまじと写真を見つめた。
ほんとにキレーなコだな。

清純そうだし。


「マンガの間に挟まってたよ。

もしかしてユリちゃんって元カノ?
すごいキレーなコだね~♪」


からかうあたしの手首が掴まれ、強引に写真が奪われた。


「いったぁ…何よムキになって。

あ、まだ好きなんだ?なんで別れちゃっ――」

「うっせぇ黙れっ!」


突然怒鳴られて、びくっとカラダが震えた。

虎次郎も驚いて目を開けて、リュウを凝視している。


「なんなんだよお前は……」

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