HANDS
あたしのカラダは、壁際に敷かれた布団の上に軽々と倒された。
「何して――んっ」
文句を言おうとした口が塞がれ、生暖かい舌が侵入してきた。
苦い。
タバコの味がする。
「い、やっ!」
両腕で力一杯押し返すと、唇が離れた。
「こんなことするために来たんじゃない!」
「今さら何言ってんだよ」
ニヤッと笑うと、あたしの両手首を掴んだ。
「やだって!ほんと無理!」
腕を振り解こうとしても、びくともしない。
そのまま、頭上で両手首が押さえつけられた。
「そんな嫌がるなって」