HANDS

「離してよ!」

どんなに暴れても、馬乗りになっているカズヤのカラダをはね退けることができない。

手首なんか、片手で押さえられている。
あたしの両腕の力を使っても勝てないんだ……。


オンナって不利。


「レナ。大丈夫だって。
ちゃんとつけてやるから」

それは大事だけど、そういう問題じゃない。

あっという間にホックが外され、Tシャツが捲り上げられる。


「嫌…っやめて……」

カラダを這っていく舌も、手の動きも、全部キモチワルイ。

なのに――。


「嫌がってる割には、こんななってるけど?」

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