HANDS
「ほんと危ねぇから、もう一人で飲むなよ」
「…はい」
なんて言うんだっけ、こういうの。
あ、『アメとムチ』?
冷たいんだか優しいんだか、よく分からない。
どんなヤツなのか、もっと知りたくなっちゃうよ。
みんなで話していると、だいぶ楽になってきた。
「充分元気そうだし、帰るぞ」
リュウの言葉に、急に窓を打つ雨の音が大きくなった気がした。
3人が立ち上がって帰ろうとしている。
やだ。
待って。
「あ?」