HANDS
「なんか用?」
「うん、虎次郎に♪」
次の日の夜、久しぶりにリュウの部屋に行った。
連絡なしだったから、居なかったらどうしようかと思ったけど、居てくれてよかった。
嫌そうにしながらも、ちゃんと部屋に上げてくれたし。
「虎次郎~」
「にゃあああ」
久しぶりに来たあたしのことを覚えてくれてるのか、走り寄ってくる。
頭や首を撫でてあげると、嬉しそうにゴロゴロ言ってくれた。
綺麗な緑色の目を細めている。
「またプレゼント持って来たよ~♪」
バッグを漁っているあたしに、リュウが冷たく言い放つ。
「お前、貢ぐオンナ?」