HANDS
虎次郎はいつの間にか食事を終えて、顔を洗っている。
「虎…どうしよ~…」
そう言っても、不思議そうに見つめてくるだけで、なんの解決にもならない。
溜め息をつきながら冷蔵庫を開ける。
メシ作れって言われたけど、食材がないんですが…。
異常に渇いたノドを潤すために、缶ビールを手に取った。
「カップラーメンでも食べればいいんだよ。
ね、虎次郎」
すっかりくつろいでいる虎次郎を撫でながら、リュウが帰ってくるのを待つことにした。
あー、ビール苦いー。