HANDS
「妬いた?」
「はっ!?なんであたしが…っ」
見透かされたような気がして、焦ってしまう。
リュウは、ふっと笑いながらあたしの隣に腰を下ろした。
「レイコさん、店長の奥さんだよ。
俺が脚立から落ちて、軽い脳震とう?みたいになったんだけど、
店長が一応病院行っとけって言うから、レイコさんに連れてってもらっただけ」
淡々と話すリュウの目が見れない。
この部屋にも慣れているはずなのに、緊張で胸が苦しくなる。
「…診てもらって、なんともなかったんでしょ?」
「おう」
まぁ、無事で良かった。