HANDS
「CTとかレントゲンとか撮ったけど異常無し。
俺って丈夫だから?」
得意そうに笑うと、虎次郎の頭をわしゃわしゃ撫でた。
虎次郎は目を瞑って迷惑そうにしている。
もうちょっと優しくしなよ。
よし。
言わなきゃ。
決心して、小さく息を吸い込んだ。
「あ、あのねっ…あたし――」
「…っ、いてぇ…」
突然、リュウが頭を抱えてうずくまった。
「えっ、何!?どうしたの!?」
驚いて手を伸ばす。
どうしよう。
やっぱ打ち所が悪かったんじゃ――