HANDS

雨で滑りやすくなっていたようだ。

道路の真ん中に転がっている愛車。

「ヤバ…っ!」

急いでエンジンを切って、車体を起こす。

教習所でもまともに起こせた試しがないのに、今は物凄い勢いで成功。


あまりの恥ずかしさに、普段出ない力が出たのかな。

「火事場の馬鹿力…」

呟いてから、またエンジンをかけた。

スピード出てなくて良かったぁ……。


< 32 / 192 >

この作品をシェア

pagetop