HANDS

「アイコどうしたのー?」

「お買い物ー♪」

いつもよりちょっと盛り具合アップな頭の後ろに、コウタくんもいた。


「え、なになに?
なんでこの3人なの?」

いつもなら商品をレジに通しながら喋るのに、スナック菓子を持ったまま無意識に手が止まってしまった。


「みんなで遊ぼうかと思って。
レナちゃんがバイト終わるまで、その辺で待ってるから」

コウタくんがにこにこしながら言った。
もちろんアイコもにこにこしている。

リュウは、相変わらず無表情だけど。


「ボウリングでも行こうよー♪
あと2時間ぐらい?」

「あ、うん」


リュウがあたしの手元を見ていたので、慌てて手を動かし始めた。

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