HANDS

赤外線通信をしてケータイを離すと、リュウが意地悪っぽく笑った。

「イタ電とかしてくんなよ?」

しねぇよ、面倒くせー。
リュウの口調を真似ようとしたけど、あとが怖いのでやめておいた。

「しないよ~。

あ、虎次郎にプレゼントがあるんだ。
いつなら家に居る?」

家に置きっぱなしにしている首輪のことを思い出した。
絶対似合うと思うな~。


「プレゼント?
夜9時には帰ってるかな」

「分かった。
まぁまた連絡するね」

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