HANDS
「そう照れるなってぇ~。
今度ダブルデートしようね♪」
にっこり微笑まれると、怒る気も失せてくる。
ほんといい性格してるなーこの子。
「…はいはい」
ため息をついてケータイをしまう。
「まぁまた連絡するねー♪」
アイコは立ち上がって、スキップしそうな勢いで歩いて行った。
まだ何日か授業あるの覚えてるのかな。
リュウの家に行く途中、コンビニに寄ってジュースを買った。
「あれ?レナじゃん」
メットを被ろうとしていた手を止めて振り向くと、ガタイのいいオトコが立っていた。
「誰だっけ?」