HANDS
だって虎次郎イケメンにゃんこなんだもん。
体はちょっと大きいけど、スリムだし。
目はクリクリだし。
でもちょっと眠たいらしく、目をしばしばさせている。
「ねえ、上がってもいい?」
入り口を塞ぐように立ったまま動かないリュウを
上目遣いで見た。
「ああ。
お前バイク停めれた?」
「ん?無理矢理置いてきたよ」
肩に虎次郎の頭を乗せて、興味なさそうに部屋の中へ入っていくリュウ。
「あ、あたしシールドつきのヘルメット買ったんだよ。
今日もハーフパンツじゃなくて、ちゃんとしたデニムはいて来たし。
偉いでしょ」
得意気に言ったのに、
「当然だろ」
一刀両断。
ああ、こういうヤツでした。