HANDS
「俺とお前が話してたとき、すげぇ睨んでたし」
そう言えば、見られてたみたいだった。
ユウジのことなんて、すっかり忘れてた。
こんなだから、アイコにも“ひっどぉ~”って言われるんだね。
「そうなんだ、気づかなかった。
なんかアイツ束縛ひどくて。面倒になったんだよねー」
ピク、とリュウの眉が動いた。
あ、あたしなんかマズイこと言ったのかな。
「お前はヤキモチ妬いたりしねえの?」
「んー…あんまりしないな。
てか、よく分かんない。
え、じゃあリュウは妬いたりするの?」
あたしの質問にも、相変わらずニュースの画面を見つめたまま。
リュウが妬くなんて、想像できないな。
「そりゃあ…
好きなオンナが居れば、妬いたりもするだろ」