HANDS

そう言ったときには、もうゴクゴクと喉を鳴らしていた。

「だって、俺が飲めるのコレしかねぇし」

そりゃあ、車運転するからお酒は飲んじゃダメだけど。


「あ、リュウ!俺の分も残しとけよ!」

相変わらず大量のロケット花火を飛ばしていたコウタくんが、こっちに気づいて声を上げた。
リュウはそれを気にも留めず、飲み干した。

「うお~い、まじかよ」
情けない声を聞きながら、あたしはチューハイを飲んでいた。


「ねぇ、あそこの車って人乗ってるのかなぁ?」

「ん?」

アイコが花火で指し示した方向を見ると、黒い車。
そう言えば、あたしらが来たときから停まってるなー。


「ヤッてんじゃねぇの?」

「ぶっ…」


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