HANDS
そしてそれを少し離れたところに立てて、火を点けた。
ひゅるるる…と消えそうな音を残しながら上がって行き、
ドーン、と予想以上に大きな音がして、大輪の花が夜空に咲いた。
「うわっ、でかっ!」
「すげーなこれ」
「んじゃ、次はこれだな」
コウタくんが連発花火を離れたところに立てる。
「ほんとに30発出るのかなぁ?」
「数えてみたら?」
パーン、パーンと音を立てながら、火花が飛んでいく。
綺麗。
気づいたらチューハイを1本飲み干していた。
ヤバい、ちょっとふわふわする。
それでもかまわず、次の缶の蓋を開けた。
「そんな飲んで大丈夫かよ?」
「まだ2本目だよぉ?」
「ロレツ回ってねぇし…」
またバカにして。