HANDS
「じゃあ次はレナちゃんが好きな線香花火で」
「いいじゃん、線香花火。
どれが一番粘れるか勝負だな」
いいじゃん、て言った?
リュウにこそ、線香花火似合わないよ。
火を点けて持っていると、視界が揺れ始めた。
うあ、ちょっとまじで酔ってるかも…。
あたしの火の玉はあっという間に落ちた。
「レナ、早すぎ…」
アイコに突っ込まれながら、次の花火に火を点けていく。
結局、あたしが一番早くて。
リュウのが一番粘っていた。
大量に残っているロケット花火を、やけくそのように飛ばしまくってはしゃぎまくった。
何回か砂浜で転んだ。
それを見たリュウに、またバカにされた。
好きにして。ははん。