悪女の秘密
「ふーん…?ま、いいや。」
何か…むかつく。
「けど今、こうやってまた会えた。」
…っ!
「ね?言ったとおりでしょ?」
今度はそいつがあたしに近づいてくる。
「な、何よ。」
なんて強気な発言しているけど内心、ちょっと焦ってたりする。
こいつとあたしの距離、わずか30センチ。
顔…近づけすぎじゃない?
そう思ったけど口も体も動かない。
キス…される…の?
「本郷雄大。」
「…は?」
「俺の名前。」
な…まえ?
って…。
「…なんだ、名前ね。」
びっくりさせないでよ、もう…。
「何?期待した?キスとか。」
にんまり笑うのがまた憎たらしい。