悪女の秘密
「あ、パンツ見えた。」
なっ!!!
「変態っ!!////」
最悪…////
「ま、しゃがんだお前が悪い。」
口の端をあげて笑うこの表情、なんとなくむかつく!
言い返す言葉がなくなり少しの沈黙。
まだ春の香りが残る優しい風があたしの鼻をかすめた。
この空間がとてつもなく心地良い。
「てか、莉子ちゃん俺の名前覚えてる?」
急にこちらに目をやられて咄嗟に目をそらしてしまった。
「…本郷、雄大?」
「ん。おけー。俺はあんたじゃなくて雄大だから。」
「わかったわよ。」
「じゃあ、言ってみ?」
は?
今?
「…雄大って言ってみ?」
名前を呼ぶことくらい普通のことなのに、改まって言われるとなんだか照れる。
「…雄大?」
「ん。ちゃんと呼べよ?」