悪女の秘密




そう言って笑った雄大の顔が印象的でしばらく頭から離れなかった。



その後すぐ


「じゃあ、また明日。」



そう言って雄大は屋上を出て行った。






変なヤツ。


悪女のあたしなんかに絡んで来るし…




だけど、あたしはあたしでおかしい。


まだ2回しか会ってないのに…




なんだか胸もどきどきするし…



この感情は…




ってまさかね。




そう自分に言い聞かせてあたしは一つ伸びをして



「頑張りますかあー!」



屋上を後にした。















それからの1週間、あたしは毎日のように屋上に通い続けた。



雄大が来るのはたいてい1時間目が終わった休み時間から2時間目にかけての少しの時間。


あたしにとってその少しの時間が何より楽しくて、学校に来る唯一の楽しみだった。





あたしは知らない間に雄大にはまっていったんだ…。



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