悪女の秘密
バタバタと陰口集団が出て行った後の屋上には少しの沈黙。
「…雄大?」
コッソリ雄大の顔を覗きこむとなんだかバツの悪そうな顔。
「どうしたの?」
そんな顔されたらあたしまで不安になるよ?
「…ごめん。」
へ?
何で雄大が謝るの?
あたしはそっと雄大に近づいた。
「俺のせいで…。」
は!?
「ちょっ意味わかんない。別に雄大のせいとかじゃないから。あんなのしょっちゅうだし。」
今までにあんな風に囲まれたことは何度もあった。
手出されたのは初めてだけど…
よっぽど雄大のことが好きだったのか…
「いや、俺さ昨日あいつに告られてフったんだよね。」
「そんなのしょうがないことじゃん。」
無理に付き合うことないもの。
何か今日の雄大変。