悪女の秘密








「莉子ちゃんっ今度俺とも遊んでよ!」


廊下に出ればチャラい奴らが声をかけてくる。


「俺も俺も!ホテル代まで全部出すし。」


鼻の下伸ばして…

正直かなりうざい。



「ふふ、今度ゆっくりね?」



って笑ってみせればいちころ。

本当いちいちめんどくさいなあ、もう。




こんな会話しょっちゅうで、どんだけあたしのこと安く見てんだよってね。







はあ…

疲れる。






気分転換にあたしは屋上へ行く。


屋上に着くなり人が入ってきても分からない死角に座り込む。



あー…自由だなあ。

空を眺めながらいつも思うんだ。


一人の時間がどんなに楽か。



誰からの視線もなく、のびのびとしたこの時間。




ふー…




あたしが幸せに浸っていると、




「あっ…。」



ん?




どこからともなく、変な声。


何?







< 3 / 25 >

この作品をシェア

pagetop