恋愛上等!~不良な彼氏~
まぁ強いて言えば、一緒に帰ったくらい?
でも、それは奏斗も知ってるはずだろ?
帰るときに会ったんだから。
答えない私に苛立ったのか、奏斗はより顔を近付ける。
「…ッ!い、一緒に帰っただけ…ッスよ」
顔が近すぎるため奏斗を直視出来ず、私は目を逸らして言った。
「…で、その後は?」
少し顔を離した奏斗はまた質問を続けた。
「だから!一緒に帰っただけって、うわッ!」
─ドンッ!
…えっと。この体勢は、何ですか?
奏斗は話しの途中で私の手首を掴むと、思いっ切り机に押し倒した。
…頭打ったし。さっきの音、あれ机に頭を打った音だから。
いてぇー。
「一緒に帰ったことなら知ってんだよ。俺が聞いてんのはその後のことだ」
奏斗は私の手首を強く掴み、より一層顔を近付けた。
近い近いッ!
息がかかるっつーの!
顔が火照ってるのが自分でも分かった。
「何してた…?」
…ヤバい。
私の顔、触れただけで火傷するほど熱いぞ。
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