恋愛上等!~不良な彼氏~
奏斗は「ん〜」と言って首を動かすと、眉をピクッと動かした。
─パチッ
瞬間、パチッと目を開けた奏斗はゆっくりと周りを見渡した。
「………は?」
あー、クラスのみんなが奏斗を囲んでるのが謎なのね。
眉を顰めた奏斗だが、集団の中に私を見つけた途端…
んぎゃッ!めっちゃ睨んでるッ!
にげっ、逃げなきゃ!
なのに、自分の命が危ないって分かってるのに、何故か体が鉛のように固まって動けない。
ちょッ!私の体!動けェエー!
その間にも、奏斗は不気味な笑顔で笑って立ち上がった。
そして、私の方へ走ろうと身を構えたとき
「………」
…あ。
ははっ。ヤバい。さらに切れさせたかも、いや、完全に切れさせた。
奏斗は下を見てる。正確には自分の服を見てる。
「…テッメェ…」
怒りMAX!!
奏斗は拳をわなわなと震わせた。
「てめぇがやったんだろッ!」
うぎゃァアーーッ!
奏斗の顔が鬼になってるゥウ!
自分が王子様の格好をしてるのを見て、寸時に私が仕掛けたと分かった奏斗。
で、でも、着替えさせたのは律と秋哉だぞ!
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