恋愛上等!~不良な彼氏~
「奏斗、落ち着けって」
「かなりん、どーどー!」
私たちの様子を見ていた律と秋哉が宥めようと声を掛けるが
…逆効果だって。
「てめぇ等もだろーッ!」
ほら、言わんこっちゃない。
私へと向いていた体制を逆方向へ向けた。
そして秋哉の腕をサッと掴むと、そのままひねり上げた。
「ギャー!痛い痛いッ!」
─パンパン
「さぁみんな、持ち場に戻ってー!」
私は手を叩いて、みんなを促した。
私の声にみんなはそれぞれ元の場所に戻って、自分たちの作業を再開した。
私も律と一緒に戻って、作業を始めた。
「ちょッ!みんなァ!助けてよーーッ!」
…フッ
秋哉、恨みを晴らそうとしたから痛い目に遭うんだよ。
恨むなら自分を恨め。
自業自得だッ!
そう思い、私は奏斗に羽交い締めされている秋哉を無視した。
「たーすーけーてぇ!」
さぁって!気合い入れて大道具、作りますかッ!
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