恋愛上等!~不良な彼氏~
「フンッ!俺の目の前でイチャつこうとするからだ」
目をやると、腕を組みながら私を見下ろす律が立っていた。
「……」
…はい、これ二回目ッ!
私と奏斗を邪魔したの、これで二回目だからなッ!
律は奏斗に近付き、そのそばから携帯を持ち上げた。
「んー、壊れてるかな?」
律は携帯をパカッと開き、壊れてないか確かめている。
おい。それを投げたのか?
その携帯を奏斗の頭めがけて投げたのかよ。
普通自分の携帯投げるかよッ!
「ちょっと!ちょっと!携帯貸してって言うから渡したけど、投げるなんて聞いてないよッ!」
すると、律の後ろから秋哉がパタパタと走ってきた。
秋哉は律から携帯を奪うと、故障してないか確認している。
…え?あ、その携帯って、秋哉…の?
「だって他に投げる物がなかったし。俺のは壊れるかもしんないから嫌だもん」
うわぁ、最悪だ。
秋哉は律の言葉が頭に入っていないのか、ずっと携帯を見てる。
…ドンマイ、秋哉!
.