恋愛上等!~不良な彼氏~
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「勝負かぁ!なんか燃えるね、小夏ちゃん!」
「あ!秋哉、久しぶり!」
自分の席でのんびりしていた私に、秋哉が近付いて来た。
秋哉は拳を握りしめて興奮している。
秋哉、久しぶりだよね。
携帯壊されてから、本編に出てきてないもんね。
「…確かにさ、本編には久々の登場だけど、俺たち毎日会ってるはずだよね?」
「…そーだっけ」
あ、耳が立ってる。
威嚇だ。
「もう…それより、勝負するんでしょ?」
秋哉は一つため息をつくと、私に聞いてきた。
なんで知ってるんだ?
私が勝負するって…
「由奈ちゃんから聞いたよ。そうと決まれば、早速今日から特訓だね!」
秋哉は自分の頬を叩いて気合いを入れてる。
テンション高くてうるさいな…
私?
何か、テンションが上がらないんだよね。
私が挑んだ勝負なのに。
いや、勝つ自信はもちろんあるよ?
私を嘗めないでいただきたい。
…だけど、あの時の奏斗の態度が、どうしても気になる。
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