恋愛上等!~不良な彼氏~
しばらく一人で考えたいな、勝負の事はそれから……
「ほら、小夏ちゃんも!気合い入れなきゃ!」
秋哉は私の手を掴み、ブンブン振った。
「…ほっとけ、秋哉」
悪いが、秋哉。
しばらく私を一人にしといてくれ。
私は秋哉に掴まれた手を振り解いた。
奏斗の事が終わったらすぐにでも勝負の事を考えるから。
それまでは、静かに…
「小夏ちゃん!」
「……」
「小夏ちゃんってばッ!」
うるせェェエーッ!
おまっ!ほっとけっつったのが聞こえなかったのかッ!
「気合い入れろーッ!」
秋哉はまた私の手を掴み、先ほど以上に手を思いっきり振った。
こ、このッ!
手、離せ!
(格闘中)
…離れん。
振られすぎで解けん!
もう分かった、分かったよ!
取りあえず今は、勝負に集中しろって事だろ?
奏斗のことはそれから考えるから。
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