恋愛上等!~不良な彼氏~
「信じろよ。少なくとも俺は、お前のこと信じてっけど?」
奏斗は真面目な顔で私を見下ろした。
それに対し、私はぽかんとした顔をしている。
奏斗、私の何を信じてるんだ?
(←バカですから)
「お前が他の奴のとこに行かないって、信じてる」
自信ありげに、でも少し不安げに奏斗は言った。
そんなん、当たり前じゃねーか!
「私は他の奴のとこなんか行かねーよ」
これは、断固として言える。
私は奏斗以外の奴を好きにならない。
「俺もだ。だから、バカな勝負なんかしてんじゃねーよ。結果なんか、始めから分かってんだろーが」
奏斗はしゃがむと、私と目線を合わせて少し微笑んだ。
「俺はお前以外の奴を好きになんかならねーよ」
「……」
…素直に、嬉しい。
奏斗にこんな事言われて、微笑んでもらえて、ホントに嬉しい。
…由奈の言ってた本当の意味はコッチのことで
奏斗が怒ってたのは、私が奏斗を信じていなかったから。
奏斗は、どんな奴が自分を好きになろうとも、私の事が好きって言った。
つまりは、勝負なんかしなくても、奏斗は私だけを…
─バシッ
「…ブッ!」
私はいきなり頭上から殴られ、頭を抑えた。
はァア!?
今、めっちゃ感動シーンじゃねーか!
私と奏斗のお互いを思う気持ち…ッていうやつを語っていたのに!
ブリ子ォ!邪魔すんなッ!
「ニヤニヤしないでくんない?腹立つ」
ブリ子は腕を組んで、眉間にシワを寄せた。
…あはッ☆
そんなにニヤニヤしてました?
分かっちゃいます?この幸せな感じ?
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