恋愛上等!~不良な彼氏~
…まッ、仕方ないか。
お祭り騒ぎが大好きな奴らだ。
今日もすごいことになりそうな予感。
私はため息をつきフッと笑うと、地面を見つめた。
地面には怪我を負った女たち。
「……」
「…小夏?どうかしたか?」
みんなが去っていく中、立ちすくんでいる私に椿が声をかけた。
「…いや」
ただ、最近喧嘩が増えてきてると思っただけ。
まぁ毎日喧嘩すんのは、当たり前だったんだけど
…何かこう、一日に喧嘩する量が多いような…
「仕方ねーよ。あたしらのグループも段々と拡大してきてるし。気にくわねー奴らなんか、山ほどいんだろーよ」
椿は私と同じ様に、地面を見ながら言った。
…確かに。ここ最近で私たちのグループはデカくなって、名前まで知れ渡った。
そして、それを面白くないと思い、潰そうとしてくる奴がいることも知ってる。
今日も、そう思ってる奴らが私たちを潰そうと、喧嘩をしてきたんだ。
今、地面に倒れている赤髪女のグループがそう。
…ふぅ。なめられてんだな、私たち。
こうして潰そうとして来た奴らはたくさんいるけど、みんなことごとく私たちにやられてる。
それでも、喧嘩が減ることはない。
…だからかね。
私たちがなかなか潰れないからこそ、余計に
このグループを潰したいって思いが募るのかもね。
言っとくけど、私たちは潰される気もないし、負ける気もしないから。
「…ほら、さっさと行くぞ。みんな待ってんだから」
椿に急かされ顔を上げると、私は手を振る椿を追いかけた。
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