恋愛上等!~不良な彼氏~





──ダンッ!!!


「ぅわぁ!!は!?」



え!?何なんだよ!


私のテーブルが…!



流夏は思いっきりテーブルの上にダンッと足を乗せると、ギッと私を睨んだ。


「おまッ、ふざけんなッ!私のテーブルが壊れ…」

「小夏…」


「へ?」


流夏が私のこと小夏って言うなんて、めったにないのに。


私は驚いて目を見開いた。


つーかめっちゃ睨みすぎじゃね?


いったい何の伝言…




「家にある食材、冷凍食品を勝手に持って行くんじゃねェェエーーッ!!」


「……」



「…以上、母さんからの伝言でしたぁ!」



あのね、流夏。

伝言は言えばいいの。


わざわざ真似までしなくていいから。


っーか、勝手に持って行ったことバレてたァアーッ!



言い終わった後の流夏は満足したのか、ベッドにダイブした。


それを見ている私は…汗ダラダラ?いや


もう滝のように流れてるよ。


まさかバレるとは思ってなかったから私は暫く思考が止まっていた。


な、なぜバレた…?



「母さんが俺に弁当作ろうとした時に、冷凍食品がないことに気づいたらしいよ」



流夏は立ちすくむ私を見ずにしれっと言った。


…げっ。そこまで考えなかった。


そっか流夏の弁当作るときか。


はぁ、甘く見てた。


「おかげで弁当作れずに、コンビニで買ったけどね」


「…は?」



弁当作れずに…?


え?弁当を全て冷凍食品で作ろうとしたの?


…ダメだ、私の家族。



子がバカなら親もやっぱりバカだよな。


一個ぐらいは手作り入れろよ。




< 260 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop