恋愛上等!~不良な彼氏~


「で?水島君が何?」



由奈は顔をグイッと前に出し、瞬きを繰り返している。



その迫力に負けてしまいそうだが、私は意を決して話そうとした。








「いやぁ、その…ですね…」



が、話そうと意気込んだものの、いざ話そうと思うとなんだか恥ずかしくなってきてしまった。



話すにつれ、どんどん顔が下を向いてしまう。


おまけに少し顔が熱い気もするし…。





「何なに?」



私とは対照的に、由奈はさっきよりも一層目をきらきらとさせて私を見る。





…ゔっ!





覚悟を決めるんだ、小夏!



「あのね!…私、変なんだ!」



「……へ?」



由奈は私の言った事に首を傾げた。



「そうじゃなくて!その…そう!最近の私の心臓が変なんだ!」







「…うん」



しどろもどろに話す私を、由奈は相づちを打ちながら真剣に聞いてくれた。











「なんか、私おかしいんだよ。だって…奏斗の笑った顔とか見る度に、心臓がドキンって跳ねるんだ…」




私は、ゆっくりと思い出しながらこの間あったことを話した。



私は由奈の反応が気になって、チラッと見た。



すると、由奈の目は大きく見開いていた。




…やっぱり、私おかしいんだ。



私は、ため息と共に下を向いた。



「…やっぱり「小夏ちゃん」



私が話そうとしたら、由奈が私を真っ直ぐ見ながら言った。



「な、何?」



その目があまりにも真剣すぎてどもってしまった。



由奈は真剣な目をしたまま言葉を続けた。



「水島君って…


















笑えるんだ…」














ガタッ!




「小夏ちゃん!大丈夫!?」



…真剣な顔して何言うかと思ったら…そこ?





.
< 83 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop