恋愛上等!~不良な彼氏~
「で?水島君が何?」
由奈は顔をグイッと前に出し、瞬きを繰り返している。
その迫力に負けてしまいそうだが、私は意を決して話そうとした。
「いやぁ、その…ですね…」
が、話そうと意気込んだものの、いざ話そうと思うとなんだか恥ずかしくなってきてしまった。
話すにつれ、どんどん顔が下を向いてしまう。
おまけに少し顔が熱い気もするし…。
「何なに?」
私とは対照的に、由奈はさっきよりも一層目をきらきらとさせて私を見る。
…ゔっ!
覚悟を決めるんだ、小夏!
「あのね!…私、変なんだ!」
「……へ?」
由奈は私の言った事に首を傾げた。
「そうじゃなくて!その…そう!最近の私の心臓が変なんだ!」
「…うん」
しどろもどろに話す私を、由奈は相づちを打ちながら真剣に聞いてくれた。
「なんか、私おかしいんだよ。だって…奏斗の笑った顔とか見る度に、心臓がドキンって跳ねるんだ…」
私は、ゆっくりと思い出しながらこの間あったことを話した。
私は由奈の反応が気になって、チラッと見た。
すると、由奈の目は大きく見開いていた。
…やっぱり、私おかしいんだ。
私は、ため息と共に下を向いた。
「…やっぱり「小夏ちゃん」
私が話そうとしたら、由奈が私を真っ直ぐ見ながら言った。
「な、何?」
その目があまりにも真剣すぎてどもってしまった。
由奈は真剣な目をしたまま言葉を続けた。
「水島君って…
笑えるんだ…」
ガタッ!
「小夏ちゃん!大丈夫!?」
…真剣な顔して何言うかと思ったら…そこ?
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