恋愛上等!~不良な彼氏~
ここは私の家ですよ?
それに今日は色々と頭を使ったからもう休ませてあげたいんだけど。
しかもさっきから私の心臓がバックンバクンしてんだよね。
気付かれないように冷静を装ってたけど、そろそろヤバいよ?
破裂しちゃうよ?
「ふぁ、ねみぃ」
そう言って奏斗は欠伸をした。
…おいッ!寝るなよ!
今日はぜってぇ泊めないからな!
『ブーッブーッ』
「ん?」
すると、奏斗がベッドに入ろうとした瞬間に携帯のバイブ音が鳴った。
─ピッ
「はい。もしもし」
奏斗はポケットから携帯を取り出して電話に出た。
「…分かった。すぐ行く」
─ピッ
そう言って電話を切った奏斗はベッドから降りて私を見た。
「帰る」
そう一言だけ言って携帯をポケットにしまった。
…え?帰んの?
奏斗はさっさと玄関に行くと、こっちを振り向いて言った。
「…じゃな」
「おう…」
─バタン
奏斗が出て行って、私はベッドにダイブした。
電話、何だったんだろう。
奏斗すっごい慌ててた。
真っ青だったぞ。
大丈夫だろうか…。
心配だったけれど、今日の疲れもあり眠さに負けた私は、そのまま眠りについてしまった。
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