恋愛上等!~不良な彼氏~



────────



「おはーッス!」



今日は余裕をもって登校。


すごくない?私ってマッジメ〜!



「おはよ!小夏ちゃん!昨日は楽しかったね」



教室に入り、もう席に座っていた由奈に声を掛けた。



フフッ。由奈の笑顔は私を癒してくれますよ。


私も自然と笑顔になりますもん。



「楽しかったね」



私もそう答え、自分の席についた。







…奏斗は、来てないみたいだな。



自分の席に着いた後奏斗の席を見たものの、奏斗はその席にいなかった。


そういえばアイツはいつも朝はいないんだったっけ。



…うーん。昨日は大丈夫だったのかな。




昨日の奏斗はいつもの奏斗じゃなかったからちょい心配。




っと突然、バタバタと走る足音が聞こえた。




「小夏ちゃーん!」



足音と共に私を呼ぶ声も聞こえる。





…犬…秋哉?




秋哉は私の席まで来ると、息をぜぇぜぇと吐いた。



「小夏ちゃん!大変だよッ!」



息を整えた秋哉は机をバンッと叩いて私を見た。



「な、何が?」



その音に一瞬ビクッとしたがすぐに聞き返した。


「かなりんボコボコ!」



「え?」



い、今何っつった?



「かなりんボコボコなの!」



秋哉は泣きそうな顔しながら必死に言ってくる。


かなりんボコボコ?



何語?



「とにかく早く来て!」



そう言って秋哉は私の手を引っ張って教室を出ようとする。



「え?ちょっと!」



私は頭が追い付かないまま秋哉に引きずられるようにして教室を出た。





かなりんボコボコ…




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