恋愛上等!~不良な彼氏~
「気に入ってもらえて良かったな」
奏斗は一言そう言って私を睨んだ後、屋上から出て行った。
「…ちょッ!」
「ハハッ!これは予想以上に面白くなりそうな予感」
奏斗が出てった後、律が笑いながら言った。
面白くなりそうな予感?
「…何が?」
「まぁ楽しませてもらうね!」
律は私の質問に答えずに立ち上がると、私の肩をポンッと叩いた。
…何なのさ。
「そろそろ起きなよ、秋哉」
律はうつ伏せで倒れている秋哉の頭を叩いた。
「…かなりんと喧嘩しようとした俺が馬鹿だった…」
秋哉は起き上がって呟くように言った。
…そりゃあそうでしょうね。
「はいはい馬鹿だね。じゃあね、小夏。また後で!」
律は秋哉を抱え、早々と屋上から出て行った。
…取り残された。
私も戻りますか。
律の言ってたことが気になるけど、それよりも奏斗が何で急に怒り出したのかの方が気になる。
何か気に障ることでも言ったかな。
…口聞いてくれなくなったらどうしよう。
…さすがにそれはショックだぞ。
私はため息をつきながら屋上を出た。
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